北国の帝王

うんこ臭そうな男たち

体調がすぐれず精神的にも疲れが取れないため、ビデオで『北国の帝王』を見ることにしました。
無賃乗車に命を賭ける男vs鬼車掌の行き詰まる戦いを描いた物語です。
舞台は1933年、大恐慌下のアメリカ。
リー・マーヴィン演じるAナンバー1は無賃乗車のプロフェッショナルであるホームレス。
アーネスト・ボーグナイン演じるシャックは、無賃乗車を試みる者はハンマーでぶん殴って線路でまっぷたつという情け容赦ない鬼車掌
そんな二人が列車上で鎖や材木でお互いをぶっ叩き、斧を腕にぶちこむ汗臭いバトルを繰り広げます。
1933年といえば『キングコング』の年ですが、法の目の届かないオレゴン州ではキップを買う買わないでこんな命懸けの男の戦いがあったのでしょうか。
なお、無賃乗車を男のドラマにまで高めたこの映画が作られたのは1973年
ちょうど『庖丁人味平』連載開始と同じ年です。
趣味・生業をバトルにまで昇華させた日米作品が同時多発的に作られたのは、そういう時代の趨勢だったのでしょうか。
まあ『釘師サブやん』はその2年前なのですが。
というわけで元気が出たので、無賃乗車して車掌を殴ろうと思います。


残念ながらビデオは絶版、未DVD化。
中古をこまめに探しましょう。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00005GPWL/stonersunshin-22