CATHEDRAL: THE LAST SPIRE


CATHEDRALの『THE LAST SPIRE』を聴きました。けっこう前に聴いたけど、今ひとつ乗れなくて、拙ブログでは書いていませんでした。
もちろん作品としては良いのであって、初期の鬱ドゥームと前作『THE GUESSING GAME』プログレ色がうまくブレンドされていて、十分楽しめます。
"ラスト・アルバム!"というよりも"20年以上やっているバンドの10枚目のアルバム"で、言ってみれば漫画の最終回がいつもと同じオチで終わる感じでしょうか。僕は『がきデカ』の最終回を思い出しました。いちファンとしては『がきデカファイナル』みたいな大団円を期待していたのですが、リー・ドリアンは「ハッピーエンドは嫌い」と言っているので、彼の目論見は達成されたのだと思います。ハッピーエンドでなく、かといってバッドエンドでもありません。
繰り返し言うけど十分楽しめるアルバムだったのですが、あまりにラスト・アルバムらしくないのと、レコード会社さんの顔色を伺っているような褒めまくりの他所のブログに萎えてしまったのと、大枚はたいてダイハード盤LPを買ったらジャケットのダサさがさらに目立ったので、何だか乗れませんでした。ここ最近、何度も聴き込みたいアルバムが他にもあったし。こないだのTerrorizer誌ドゥーム増刊号でもRise Above RecordsのエースはELECTRIC WIZARDみたいな感じだったし、仕方がないのだと思います。
SEPTIC TANKの7"は楽しそうにやっていたけど、あれでキャリアを築くわけでもなさそうだし、今後はただの"メールの返事の遅いレーベルのオーナー"になってしまうのでしょうか。そうだとしたら寂しいです。MOSSやCHURCH OF MISERYもいるので、それなりにやっていけるとは思うけど、彼らがいつ引き抜かれるか判らないし、UNCLE ACIDとかPURSONとか、"まあ良いけどダイハード盤を買うほどでもない"バンドにもあまり期待できないです。まあマニアは付いているだろうし、身の丈にあった商売を続けるということで、良いとは思います。僕もELECTRIC WIZARDとCHURCH OF MISERYとMOSSは好きだし、その他のRise Above系のレギュラー盤CDだけはしばらくは買い続けると思います。
僕はCATHEDRALが大好きだったので、これで終わりだとしたらとても残念です。
ところで最初の「Entrance To Hell」について「断っておくけどモンティ・パイソンのパロディじゃないぞ」とfacebookで言っていたのに笑いました。