ポスト・ロックあれこれ


MOGWAIといえば「Rock Action」とか「Hardcore Will Never Die But You Will」とか、やっている音楽とギャップのあるタイトルが売りのひとつとなっていますが、『EARTH DIVISION EP』の「Drunk And Crazy」もあまりドランクでもクレイジーでもないです。というか、このEPに収録されている全4曲はどれも穏やかで抑えの効いたサウンドで、轟音の壁はありません。「Get To France」は名曲ですが、EP全体で13分半という短さのせいもあり、腹八分目です。
で、MOGWAI主宰のRock Actionレーベルから出たREMEMBER REMEMBERの2作目『THE QUICKENING』がとても良かったです。全編インストゥルメンタルの、2011年の『TUBULAR BELLS』といった感じの大作で、スケールが大きく美しいです。Pitchfork年間ベスト上位とかになりそうなタイプです。
どちらの作品も素晴らしいのですが、やはりガツンとくらわす破壊力についていえば満たされないものがあります。そのぶんRUSSIAN CIRCLESの新作『EMPROS』はヘヴィなギターで脳内を満たすポスト・メタルの塊で、満足度も消耗度も高かったです。4作目にして、遂に来たか!という感じです。