黒薔薇忌2007

PHILIP

THIN LIZZYのフィル・ライノットが亡くなってから21年が経ちました。
今日は彼の遺した作品に聴き浸る一日です。
んで、しみじみと実感するのは、フィルのアメリカへの憧憬。
子供の頃から西部劇大好きだった彼は「Cowboy Song」や「Southbound」でグッとくる西部の漢の世界を歌っていますが、アメリカン・ロックからネタを拝借することもしばしばありました。
「Dancing In The Moonlight」と「Romeo And The Lonely Girl」はそれぞれブルース・スプリングスティーンの「Spirits In The Night」「Blinded By The Light」(両曲とも『GREETINGS FROM ASBURY PARK NJ』収録)からいただいたもの。
また「A Night In The Life Of A Blues Singer」はボブ・ディランの「Ballad Of A Thin Man」(『HIGHWAY 61 REVISITED』収録)が元ネタではないかと。
J. GEILS BANDの「Hard Drivin' Man」とかボブ・シーガーの「Rosalie」といった、アメリカ泥臭ロックのカヴァーもツボを突いていて良いです。
ちなみにMOTORHEADは2006年ツアーで「フィルに捧げる」と言って「Rosalie」を孫カヴァーしていましたね。

なお今春、THIN LIZZYのデッカ時代の3作『THIN LIZZY』『SHADES OF A BLUE ORPHANAGE』『VAGABONDS OF THE WESTERN WORLD』がリマスター再発されるとのことです。しかも『THIN LIZZY』は2枚組エクスパンデッド・エディション!
デビュー・シングル「The Farmer b/w I Need You」とか昨年発掘されたデモ音源とかが追加されるのでしょうか。楽しみです。