Skunk Anansie「Lately」

アイスクリーム売りのお兄さん

今は亡きスカンク・アナンシーですが、本当に良いバンドだったと思います。
あるときは少女のように囁き、あるときはアマゾネスのように吼えるハゲ黒人女性ヴォーカリスト、スキンを中心に据えた、ヘヴィでソウルフルな音楽性は高レベルかつユニークなものでした。
彼女たちのミュージック・ビデオも良いものがありましたが、中でも最高傑作だったのが「レイトリー」。
サード・アルバム『ポスト・オーガズミック・チル』からのシングルであるこの曲のビデオは、サウンドガーデンの「ブラック・ホール・サン」と同じハワード・グリーンヘイ監督によるクリップで、人の顔がビローンとデフォルメされるという、ネタ的にも重複するものでしたが、火事や事故現場で被害に遭った側も助ける側も顔がビローン、SMプレイをするカップルもそれを調査する探偵もビローンと、デフォルメ度が10割アップ。
最後にはスキンの顔をした彗星が地球に突っ込みこの世の終わり、という素晴らしい作品でした。
ぜひ市販して、いつでも誰でも見れる状態にして欲しいものです。(^д^)ハハハ


スキンは2003年にソロ・アルバム『フレッシュウーンズ』を出しましたが、これがまた素晴らしかったです。
ギタリストのエースは2004年にソロ・アルバム『STILL HUNGRY』を発表。
レミー、ジャン・ジャック・バーネル、ヤップ(ワン・ミニット・サイレンス)、ベンジー(元ダブ・ウォー)たちがゲスト参加したわりには派手さのない作品でしたが、黒人女性シンガー、シンガイ・ショニワをフィーチュアした2曲は最高でした。
黒人女性シンガーと相性が良いギタリスト/ソングライターなのでしょうか。
残念ながらスカンク・アナンシーは忘れられつつある今日この頃ですが、もう一度注目してみる価値のある、20世紀の最後を飾る名バンドでした。