実写版『ドカベン』

キーッヒッヒッヒッヒッ

実写映画版『ドカベン』を見ました@阿佐ヶ谷ラピュタ
あちこちで語られ尽くしている作品ゆえ詳細は割愛します。てきとうにググってみて下さい。


賢明なる読者諸君ならご存じのとおり、この映画は新生・明訓高校野球部が始動して、さあ試合だ!と思ったら
「かくして新生・明訓高校野球部は始動したのだった   完」
と終わって観客を唖然とさせます。
そんな虚無感ただようエンディングも秀逸だったのですが、あの路線で続編・続々編も作っていただきたかったところです。
はたして里中、不知火、雲竜、犬飼兄弟などのライバルたちは実写だとどうなっていたか?
もしサーガ化したら犬神の腕が伸びるカラクリも実写化して欲しかったです。
吉良高校の南海権左は当然ながら釈尊会の小野会長。
そしてマッハ文朱演じる夏子はんが借金のカタにどっかの男の子を妊娠!


ドラマの途中で突然終わるこの映画ゆえに、登場キャラの設定もかなりずさんです。
新監督・徳川家康を演じるのが原作者の水島新司だったのはいいとして、ガリベンの大河内君は何故ただの酔っ払いの男ドブスを連れてきたのか?
川谷拓三演じる殿馬はどう見ても30過ぎのおっさんなのに、なぜ高校生のふりをしているのか?
そんな疑問は明かされることはありません。
谷口ジロー版の『餓狼伝』で、空手界の猛者のはずの姫川が"セックルしながら電話しているだけの人"となっているのに通じるものがあります。


なお一緒に行った人が
「山田は賀間くんと"怪我が治ったらまた勝負しよう!"とさわやかに握手して、妹の洋服までもらったのに、その数日後に野球部に加入するのは薄情」
と言っていましたが、山田は先輩に対する陰湿なあてこすりが多かったり、あまり善人ではないので、そんな裏切り行為など屁でもないでしょう。
それに賀間は後に甲府学院で野球に転向、山田と再び対決するので問題なしです!


ところで全48巻中、最大の強敵・土佐丸高校との対決に山田・岩鬼・里中・殿馬の少年時代のエピソードが交錯、感動のクライマックスを迎える31巻が最高傑作だと思いますが如何なものでしょうか。