リキテンシュタインについて語るクールな俺(海外旅行自慢つき)

フランケンシュタイン

yamazaki666.comのトップ壁紙をロイ・リキテンシュタインの『Tall Mountains』にしてみました。
1996年、73歳という最晩年の作品です。
1960年代にアメコミを取り入れた作風で有名になったリキテンシュタインですが、1995年ぐらいから中国の山水画テイストを取り入れたスタイルの絵をいくつも描いていました。
1995年といえばバブル期がとっくに終わっているというのに、東京現代美術館が6億円出して60年代の『ヘアリボンの少女』を買って、バッカじゃねえの〜と言われましたが、リキテンシュタインはそれから百億歩ぐらい前を行っていたわけです。


リキテンシュタインといえばアメコミ一発芸人みたいに言われることが少なくありませんが、初期のヘタクソなミッキーマウスから60年代のアメコミ路線、その後抽象モノに走って、90年代に入るとヘタクソミッキーとアメコミをカットアップした抽象風の集大成に到達したのでした。
1994年にニューヨークのグッゲンハイム美術館で開催された懐古展ではあの螺旋状ギャラリーに初期から当時の最新作までが時系列順に展示されていて、なんだか「そうか!そうだったのか」と納得しました。
そういう"突然すべてが判った気がする"感覚は人生何度か経験したことがありますが、アシッドに通じるものがあります。
関係ないけどその日はLimelightでロブ・ハルフォード率いるファイトとヴォイヴォドのライヴがあって、アンコールでセバスチャン・バックが飛び入りしていました。


で、集大成に到達したリキテンシュタインがとった次のステップが山水画スタイルでした。
それで彼は1997年に死んじゃったわけですが、去年マドリッドの国立ソフィア王妃芸術センターでこういうのをやっていました。
http://www.idealista.com/lichtenstein/panorama01.html
ちょうどマドリッドにいたのですが、山水画スタイルの絵をナマで見て、あまりのかっこよさに思わず脱糞ガッツポーズしてしまいました。


オチはないけど、要するにリキテンシュタインは死ぬまで凄かったということなのです。