The Vampire Bat

フェイレイを名乗るジャリタレ死ね

フェイ・レイ追悼というわけで、『吸血蝙蝠 The Vampire Bat』(1933)を見ました。
クラシック怪奇映画ですが、コウモリ怪人が出てきて美女を襲う話かと思ったら、まったく違いました。
ちょいネタバレ入ってるけど、頭のおかしい科学者がうんこマリモみたいな人工生命体を作って、その栄養分として人間の血を必要としていたと。
で、それを吸血コウモリのせいにして、犠牲者の首に注射器でふたつポツポツを付けていたと。
舞台がドイツで、コウモリの影を多用。脚本がショボくてストーリーが破綻、ほとんどシュールなこともあって、ドイツ表現主義映画っぽい印象を受ける作品でした。
で、フェイ・レイは科学者の助手として出演していますが、おっさんとババァしか活躍しないこの映画において、お飾り的存在です。絶叫シーンはありません。
オープニングで曽我ひとみさんばりの熱烈ブチューをして、あまりの熱気で試験管のフタがポンッと飛ぶシーンは当時としてはセンセーショナルなものだったかも知れません。

なお現在この作品はNavarre社から出た『Triple Feature Horror Classics』シリーズのVol.2で見ることが出来ます。
他に入っているのは『Dr. Syn』と『死霊が漂う孤島 King Of The Zombies』。
ちなみに『Dr. Syn』はラッセル・ソーンダイク原作で、1962年に『幽霊島 Captain Clegg』としてハマー映画化されて、その後カテドラルが歌にしていますね。
買うだけ買って放置してあるクラシック怪奇映画DVD、これを機会に少しずつ見ていきたいと思います。