FOO FIGHTERS: SONIC HIGHWAYS


こないだベン・フォールズのライヴを見に行ったとき、渋谷の交差点でFOO FIGHTERS『SONIC HIGHWAYS』の宣伝トラックが走っていました。
この『SONIC HIGHWAYS』、デイヴ・グロールアメリカの8都市でそれぞれ異なったゲストを迎えてレコーディングしたアルバムで、米HBOで『Foo Fighters: Sonic Highways』というTVシリーズも同時進行するというもの。 ちょっと忙しくてTVシリーズはまだ見れていないのですが、とりもなおさず第5話、“ロサンゼルス編”だけ見ました(WOWOWで12月7日放送予定)。
とはいってもロサンゼルスは全体の3分の1ぐらいで、3分の2はカリフォルニア・デザートを舞台にしています!
しょっぱなからジョー・ウォルシュやジョーン・ジェット、ロビー・クリーガー、ジョン・デンズモア、スラッシュ、ダフ・マッケイガン、ポール・スタンリーなどがたくさん出てきて、LOVEやTHE BEACH BOYSにも言及があって豪華なのですが、1時間番組の6分を過ぎたところでロサンゼルスを脱出してカリフォルニア砂漠へ! Rancho De La Lunaスタジオでレコーディング! ジョシュ・ホーミ(KYUSS / QUEENS OF THE STONE AGE)!スコット・リーダー(KYUSS / UNIDA)!マリオ・ラーリ(FATSO JETSON / ACROSS THE RIVER)!クリス・ゴス(MASTERS OF REALITY)!ピート・スタール(SCREAM / GOATSNAKE / earthlings?)!現在Rancho De La Lunaの経営者のデイヴ・キャッチング(earthlings?)!サウンド・エンジニアのハッチ!
1992年、NIRVANA時代のデイヴが「グランジの未来はパーム・スプリングスにある。KYUSSというバンドだ」と語るインタビュー映像も出てきます(クリス・ノヴォセリッチがまたかよ、とウンザリした顔をします)。 彼は何枚も『BLUES FOR THE RED SUN』を買って、友達に「KYUSSって知ってる?聴いてみなよ!」と配っていたそうです。
ジェネレーター・パーティーの模様も映像を交えて語られます。
けっこうな時間がRancho De La Luna創始者の故フレッド・ドレイクに割かれていて、DESERT SESSIONSについても語られています。 この番組を見て「Outside」を聴き返すと、「Beautiful earthling, blessed in Kashmir」という一節がフレッドに捧げられたものだということが判ります(フレッドがやっていたバンドがearthlings?で愛馬の名前がカシミール)。
Rancho De La LunaでレコーディングしたARCTIC MONKEYSのアレックス・ターナーもデザート・ロック愛を語ります。
「Outside」のRancho De La Lunaでのレコーディング・セッションにはジョー・ウォルシュがゲスト参加しますが、ウドー・ミュージック・フェスティバルで「Hotel California」を完コピするほど好き者のテイラー・ホーキンス(わざわざJAMES GANGキャップ着用)がえらく興奮していて、ジョーのギター・ソロが終わると涙を流しています。 その後ろで、何だか見たことがある髪型のおっさんがいると思ったら、ブッチ・ヴィグでした。
いちおうLAの話題もあって、パット・スメアーがDJのロドニー・ビンゲンハイマーに会いに行ったり、RUNAWAYSのライヴに通っていたガキ共がGERMSを結成する話もあり、ダニエル・ラノワ、エミルー・ハリスも出てきます。
このシリーズ、まだアメリカで放映中ですが、この第5話だけでもめちゃくちゃ面白いので、他のエピソードもすぐに見るつもりです!
もちろん『SONIC HIGHWAYS』も良いアルバムです。 曲も演奏も良くて、全8曲があっという間です。
なおカリフォルニア・デザートのThe Desert Sun紙のサイトでもこのエピソードについて記事にしています。
なおブラント・ビョークがデザート・ロックを語るインタビューが、日本語でタダで読めます。
KYUSS日本盤SHM-CDは『BLUES FOR THE RED SUN』と『WELCOME TO SKY VALLEY』が2011年に出ましたが、タワーレコード限定なのでお早めに。 『AND THE CIRCUS LEFT TOWN』日本盤も出してください!とお願いしたのですが、話がそれっきりになっています。