川西政明:文士と姦通


ここ数日、電車の中とかで川西政明『文士と姦通』を読んでいました。 谷崎潤一郎の妻譲渡事件を筆頭に、漠然と読んだことはあった気がするものもある北原白秋芥川龍之介島崎藤村などの道ならぬ恋のエピソードがまとめられています。昔は姦通罪があって、不倫は立派な犯罪だったので、みんな大変だったみたいです。 しかし不思議なのは、この人たちはみんな結婚とか離婚とか不倫とかしていて一体いつ原稿を書いていたのだろうということですが、寸暇を惜しんでセックスをしながら名著をものすのが真の文士というものであって、その逆に、女とやれもしないのに文士を名乗っちゃう人はみっともないということですね。 僕も最近新しい出会いがまったくないのですが、不倫のひとつでもしてみなければ出世はおぼつかないかも知れません!
ところで芥川龍之介は「小島政二郎や小沢碧童が小穴隆一に語った証言によれば」巨根の持ち主だったそうです(p54)。その話はちゃんとソースを明記しているものの、その直後「龍之介には激しい性欲があったはずだが」という箇所は特にソースが記されていないです。巨根イコール絶倫とは限らないと思いますが...