ガンガ・ディン


映画『ガンガ・ディン』をDVDで見ました。最初に見たのはオランダに住んでいたとき、テレビの洋画劇場でした。もう30年以上前ですよ!まあ1939年公開の映画なので、それでも後追いもいいところなのですが。事前にこの映画を見ていたせいで、『インディ・ジョーンズ魔宮の伝説』をいっそう楽しむことが出来ました。
1939年といえば『風と共に去りぬ』『オズの魔法使い』が公開された年ですが、その2作に劣らぬ名作映画です。ケイリー・グラントダグラス・フェアバンクスJr、ヴィクター・マクラグレンはイギリス軍の将校で、インドに来ていますが、50年前に鎮圧した筈の暗殺教団・サギー教徒がまた勢いを取り戻そうとしていることを知ります。グラントは一攫千金を狙って、インド人小間使いのガンガ・ディンと黄金寺院に向かいますが、実はそこがサギー教のアジトで、囚われの身に。さあどうなる!?
男3人の友情、唇を噛んで耐え抜く男の強さ、最初は軽んぜられているけど最後に勇気を見せるガンガ・ディン、イギリス軍vsサギー教徒の戦闘、どんな緊迫した状況でも忘れないユーモア、従軍していた作家が実は...という小ネタ、すべてが泣けます。最初に見たときはまだ子供だったし英語も未熟だったけど、大人になって再見して本当に素晴らしい映画だという思いを新たにしました。
こんな名作が日本で廃盤、入手できてもIVC盤という状況は、犯罪ですらあります。IVCは安価でクラシック映画をDVD化してくれるのはいいけど、『キングコング』とか『市民ケーン』のように米盤でデジタル・リマスタリング済のRKO作品が日本で極悪画質なのはここが悪いです。でも撮影時のカラー・フッテージを含むボーナス・ドキュメンタリー付きの良画質のDVDを米アマゾンとかで買えるので、何としてでも大勢の方に見ていただきたいです。
映画の一番最初に「サギー教に関する描写はすべて歴史的事実です」とクレジットが出ますが、やはり大勢で1列に並んでターバンで首を絞める練習とかしていたのでしょうか。
そういえばガンガ・ディンを演じている俳優の名前がサム・ヤッフェですが、サム・ヤッファの芸名はこれが元ネタなのかも知れません。