CATHEDRAL: THE ETHEREAL MIRROR limited edition remastered CD & DVD

先日『FOREST OF EQUIBRIUM』リマスター盤CD&DVDについて書いたばかりですが、早くも2枚目のアルバム『THE ETHEREAL MIRROR』の新装再発盤が出ました。デジパック仕様で、リマスター盤CDとドキュメンタリー『Ethereal Reflections』DVDを表裏に収めたデュアル・ディスクに『STATIK MAJIK』EP(UK仕様)の紙ジャケCD、ポスター式折り込みインサートが付いています。
既に何百回も聴いたことがあるアルバムなので、やっぱり目玉は38分のドキュメンタリー『Ethereal Reflections』です。たぶん前作のドキュメンタリーと同じときに撮ったもので、同じ酒場でリー、ギャズ、グリフ、アダムが飲んでいます。リーは少し赤い顔をしています。
僕はずっと『THE ETHEREAL MIRROR』がCATHEDRALの最高傑作だと思ってきたので、リーが「作っていて楽しくないアルバム」「妥協の産物」「もっと遅い曲をやりたかったのに」と不満たらたらなのが意外かつちょっと悲しかったです。「結果的に良いアルバムになった」とは言っていますが。
当時メジャーのColumbiaと配給契約したことも不満だったようで、「アメリカのツアー中、地元ラジオ局がライヴ後のミート&グリートを企画していて何だそりゃと思った。別にそんなことしないでも俺たちは会場の周りを普通に歩いてるのに」「『Midnight Mountain』ビデオはおちょくった内容にして、わざとレコード会社に無駄な金を遣わせた」とか言っています。
「『Midnight Mountain』のシングルをシェイプド・ピクチャー・ディスクにして、リミックスをブーツィ・コリンズにやってもらおうとしたら、ギャラが5,000ドルだと言われた。その時点でレコード会社もさすがに俺たちがネタで無駄遣いしていることに気づいた」そうです。
ドキュメンタリーの終盤は、そんなレコード会社との不毛な戦いや終わりなきツアーによる疲弊、グリフやアダムの脱退話に言及、しんみりした雰囲気になります。
なお『THE ETHEREAL MIRROR』は当初『RIDE THROUGH THE DECAY』というタイトルになる予定だったのだとか。
今回もデイヴ・パチェットの談話が収録されています。裏ジャケットにメンバーのイラストがありますが、当初グリフも描いたものの、アルバム録音前に脱退してしまったため黒い死神に差し替えたそうです。
今回も酒場トーク中心ながら、ニューヨークCBGBやロンドンタワレコ、大阪、「Midnight Mountain」ビデオ撮影シーンなど、貴重映像も断片的に収録されています。あと「Ride」「Midnight Mountain」ビデオも収録。
前作同様、コストパフォーマンスは高いです。