CHURCH OF MISERY: HOUSES OF THE UNHOLY

ぶっちゃけた話、去年までやっていた一連のDoom Age Festivalは、CHURCH OF MISERYのためにあったのでした。
もちろんBLOOD FARMERSとかREVELATIONといった幻のドゥーム・メタル・バンドが奇跡の来日を果たす!というイベントでもあったわけですが、CHURCH OF MISERYが彼らの前にステージに上がってしまうせいで、メインの演奏が思い切り見劣りしてしまうことも事実なのでした。わざわざバンド活動を再開させて仕事を休んで外国から来たという"幻のバンド"たちに花を持たせないのはさすがというか、大人げないです。キラーです。
そのCHURCH OF MISERYの4月に出た新作『HOUSES OF THE UNHOLY』がとても素晴らしいです。前作『SECOND COMING』以来いろいろ出してきたので、まだ3枚目のフルレンス・スタジオ・アルバムというのがちょっと意外だったりもしますが、オランダで行ったレコーディング音源をボツにしてまでもう一度録り直しただけあり、気合いが入りまくりです。殺人鬼を歌って苦節20年、今回もアドルフォ・デ・へスス・コンスタンツォ、ジェイムズ・ヒューバティ、アルバート・フィッシュ、リチャード・チェイス、リチャード・スペック、チャールズ・スタークウェザーをネタにしています。さらにSIR LORD BALTIMOREの「Master Heartache」をカヴァーしています。
彼らのライヴで最前列にいると、バンドが姿を現して1曲目「El Padrino」をプレイするのと同時にドドッと背中に観客が押し寄せ、手すりで下腹部が圧迫されるのですが、同じくアルバムの1曲目でもあるこの曲のイントロを聴くたびにパブロフの犬効果で尿意を催します。曲の中盤からのギターとベースの殺しあい、そして間を置かず2曲目「Shotgun Boogie」に突入する瞬間に失禁。最後の「Born To Raise Hell」「Badlands」まで垂れ流し状態が続きます。そして絶命。
Blue Note系ジャケを模したアートワークも秀逸なので、2枚組アナログ盤をゲットすることをお薦めします。ABC面に全7曲が収録されていて、D面はアルバート・フィッシュの顔がエッチングされています。もちろんCDでも何ら不満はありませんが、ジャケが小さいです。
ただRise Above直販のみのダイハード盤アナログ(300枚限定)はバンドロゴのパッチ、そしてD面と同じフィッシュ顔のシルクスクリーン刷りのナンバー入り紙っぺらが入っているだけなので、ちょっと期待外れでした。茶色クリアビニール盤も重量盤LPというわけでもないし。BLOOD CEREMONYとかFIREBIRDみたいにボーナス7”とか付けて欲しかったです。もちろんそれでアルバムの良さが殺がれるわけではないのですが、血眼になってダイハード盤を探さずとも良いでしょう。アナログ通常盤カラーはPink sparkleが300枚、Transparentが400枚、Clearが400枚、Blackが600枚限定だそうです。Transparentとclearがどう異なるのか、現物を見ていないので判りません。
↑【追記】Rise Aboveサイトではtransparentと書いてあるのですが、もしかしたらtransparent limeのlimeを書き忘れたのかも知れない説あり。