The Drug Years: Episode 3 - Teenage Wasteland

2006年にVH-1で放映された『The Drug Years』第3話を見ました。 第1話についてはこちら、第2話についてはこちら
70年代に入ってドラッグ・カルチャーがラヴ&ピースではない方向に向かっていく過程について。
ベトナム戦争中、アメリカ兵のあいだにヘロインが蔓延し、1970年春には月あたり2人がオーヴァードーズしていたのに対し、同年秋には毎日2人がオーヴァードーズで救護施設に運び込まれるようになったそうです。
で、ヘロイン中毒になって帰国する帰還兵もけっこういて、遺体用のボディバッグにヘロインを詰めて密輸したりもしたのだとか。
それで70年代にはヒッピーとかだけでなく、一般市民にドラッグが普及して、誰もが余暇にコカインとかマリファナをやるようになったと。で、誰もがPINK FLOYDの『DARK SIDE OF THE MOON』を聴いてストーンしたそうです。
みんなもう徴兵されずに済む安心からコカインとディスコが繁栄したと、元THE BANDのロード・マネージャー、Jonathan Taplinが語っています。
あとは一般メディアにおけるドラッグ描写の浸透。『High Times』誌の創刊、『サタデー・ナイト・ライヴ』、チーチ&チョン映画に加えて『アニー・ホール』の一部分も。
こういう番組ではTHE ROLLING STONESの音楽はやっぱり必要で、「Monkey Man」「Gimme Shelter」が使われています。それ以外だとマール・ハガードの「Okie From Muskogee」、ピーター・トッシュの「Legalize It」、BROWNSVILLE STATIONの「Smokin' In The Boys' Room」、ドナ・サマーの「I Feel Love」など。
インタビューされているのはヘンリー・ロリンズ、リズ・フェアー、ロビー・ロバートソンらミュージシャン達に加え、『グーニーズ』のコリー・フェルドマンストーナー・カルチャーについて熱弁をふるい、トミー・チョン、ジュリエット・ルイスなどが語っています。
コロンビアからアメリカへのマリファナ密輸についてのドキュメンタリー映画を作ろうとして、制作費が足りなくなって仕方なくマリファナ密輸を自ら行うようになったアレン・ロングの談話もあります。
あとコメディアンのジョージ・カーリン、リチャード・プライヤーとドラッグ・カルチャーへの言及も。
ロバート・プラントとギャルの談話が面白いです。

ギャル「Have you been to Bangkok?」
プラント「Yes, I have」
ギャル「So, did you?」

BangkokとBang Cockをかけたこのネタは「バンコクに行ったの?」と「男とやったの?」のダブルミーニングLED ZEPPELINの「D'yer Mak'er」を思い出しました。

「奥さんが旅行なんだってね。D'yer Mak'er?」
「いや、自分からだよ」


Jamaica=「ジャマイカに行ったの?」とDid you make her=「強引に彼女を行かせたの?」
ダブルミーニングなのと似ていますね。