300

噂の映画『300』を見ました。
レオニダス王率いるスパルタ軍の勇者300人がペルシャの大軍100万人ぐらいを迎え撃ったテルモピュライの戦いを描いたフランク・ミラーのグラフィック・ノベルの映画化。
甲冑に身を包んだ筋肉ムキムキビキニパンツの、戦うことと死ぬことしか頭にない、野球ロボット・オズマか『シグルイ』の人たちみたいな登場人物たちが蛮人を斬って斬って斬りまくる話です。
敵ボスキャラのクセルクセス大王が顔面ピアスしまくりのオカマというジョジョキャラで、イランのアフマディーネジャード大統領は「うちの先祖はこんなじゃないし」と遺憾の意を。
CGばりばりの背景は同じくミラー原作の『シン・シティ』に通じるものがあって、さらに『スカイ・キャプテン』『キャシャーン』を思い出したりして一瞬イヤな気分になりますが、そんなものを超えた肉弾相打つバトルに大炎上。
セリフも一言一言がかっこよく、拳を突き上げて叫ばずにいられない瞬間がいくつもあります。
欠点を挙げるとすれば血があんまり赤くないことですが、切断面はたっぷり出てくるし、そのぶん筋肉の切れ目や顔の彫りの深さがグロテスクなほどなのでオッケーです。
タイラー・ベイツによる音楽も勇壮で時にヘヴィ・メタリック。この人って『デビルズ・リジェクト』『スリザー』『ドーン・オブ・ザ・デッド』『シー・ノー・イーヴル』『ストリート・ダンス・バトル』を手がけて、これから公開の『ハロウィン』リメイク、『デイ・オブ・ザ・デッド』『バイオハザード:エクスティンクション』『ウォッチメン』もやっているなど、要注目すぎな作曲家ですよ!
サントラ盤はほとんどMANOWARの『GODS OF WAR』と区別がつかない箇所もあります。
"MANOWARmeetsジョジョmeets田亀源五郎"な英雄叙事詩、最初の5分で全身の血液が沸点に達し、それが1時間半持続。2007年の最高傑作だと確信しました。