BOWLING FOR SOUP: THE GREAT BURRITO EXTORTION CASE

BOWLING FOR SOUP

「1985」は、"80年代はよかった"系おばさんの悲哀をユーモラスに歌った曲でした。
80年代にブイブイいわせていた女性が今では高校生の息子二人を抱え、いろいろ生活が大変という歌詞が泣かせる曲で、元々はSR-71の曲ですが、BOWLING FOR SOUPヴァージョンはビデオが最高だし、今や彼らの代表曲となった感があります。
その彼らの最新作が『THE GREAT BURRITO EXTORTION CASE』
これがまた80s世代の涙腺をツンとさせるような作品なわけですよ。
「しばりの多いハイスクール生活を我慢すれば社会に出て自由にやりたいことを出来る、と思ったら社会人になっても学生時代と何も変わりやしない」と歌う「Highschool Never Ends」を筆頭に、DANGER DANGERとかBON JOVIとか、"あの頃"のキーワードがちりばめられています。
でも彼らが素晴らしいのは、年寄り御用達レトロ・バンドに堕することなく、コンテンポラリーな音楽として楽しめる作品に仕上げていることです。
「Much More Beautiful Person」ではMyspaceをやっているネット弁慶ティーンとかを題材にして、若いリスナーのハートもがっちり。
実際去年3月、Independence=Dで来日した彼らを見に集まったのは十代〜二十代のキッズばかりでした。
そんな若い観客の前で「君たちDOKKEN知ってる?」とかいって、「Breaking The Chains」のイントロをちょっと弾いていたのが素敵でした。全然ウケてなかったけど。
とにかく切ないメロディとノリのいいパンク・サウンド満載の、良い曲だらけのアルバムですよ。そろそろ2006年も終わりが近付いてきましたが、年間ベスト10入り候補です。