IRON MAIDEN

IRON MAIDEN、ライヴで新作『ア・マター・オブ・ライフ・アンド・デス〜戦記』全曲を演って、過去の曲は5曲のみ。「ザ・トルーパー」とか「ラン・トゥ・ザ・ヒルズ」とかはやらないという話ですが、どんなもんでしょうね。うーーーむ
おそらくスティーヴ・ハリスがイメージしているのは1970年代のプログレッシヴ・ロックだと思うのですが。
たとえばPINK FLOYDは『ザ・ウォール』ツアーでは『ザ・ウォール』の曲だけをやっていたし、『狂気』『アニマルズ』ツアーでも、その時点でのアルバム全曲完奏+αというスタイルをとっていました。
MARILLIONも『ミスプレイスド・チャイルドフッド』(←邦題忘れた)ツアーではアルバム完奏して、あとはプラスアルファという感じだったし。
最近ではMETALLICAが『マスター・オブ・パペッツ』、DEEP PURPLEが『マシーン・ヘッド』、DIOが『ホーリー・ダイヴァー』完奏という企画もありましたが、MAIDENの場合はそういう"懐かしの名盤再現"というのは一線を画しています。
安直に過去の財産に頼らず、最新作の曲で勝負を賭ける意欲的な姿勢は偉いと思うのですが、高い金出してチケットを握り締めてグレイテスト・ヒッツを期待して会場に行ったファンの気持ちはどうなのかなぁ、という気もします。
「俺たちは前進していくバンドなんだよ!」とか言われるかも知れないけど、実際新作の音楽性自体はこれまで以上に王道定番MAIDENで、特に前進しているわけでもないし。
少なくともチケット発売前にそういうのは明かしたほうが良かったのでは?と。
ただ、ロックのコンサートというのはサプライズを売りのひとつにしていることも事実で、まあ複雑な気分なわけですよ。