Elton Dean (1945-2006)

TOWERING INFERNO

2月8日にブリティッシュ・ジャズ界を代表するサックス奏者の一人、エルトン・ディーンが亡くなりました。
本人がソフト・マシーンで活躍したのと同時に、"エルトン・ジョン"という芸名がエルトン・ディーンとロング・ジョン・ボールドリーから取ったものだということで有名だった人です。
("高千穂遥"というペンネームが高千穂明久永源遥から取ったのと同じですね。)
追悼の意を示すために、彼が参加したアルバムを聴こうと思って手にしたのがTOWERING INFERNOの1993年のアルバム『KADDISH』でした。
ホロコーストを題材にしたコンセプト作品で、久々に聴いたけど、凄いですねこのアルバム。
凄いというか、怖いです。
現代音楽とプログレッシヴ・ロックとジャズとなんか色々混ぜあわせ、沈んだヘブライ語のナレーションが入るのに加え、ズズーンと落ち込むヘヴィなギターが打ち沈んだ気分にしてくれる闇の傑作です。
うちのサイトを頻繁に覗いているような音楽リスナーの人ならきっと脱糞ガッツポーズだと思います。
当初は自主盤でリリースされたけれど、あまり凄い作品なので『アイランド』から再発。但しセールス面ではパッとせず、日本盤も出なかった筈です。
今では英米でも廃盤。
でも中古盤屋で見つけたら、そばにいる人たちを殴り倒してでも手に入れたい一枚です。
ところでTOWERING INFERNOの片割れリチャード・ウルフソンって去年2月に亡くなっていたんですね。
もう一人のアンディ・ソーンダースは何をやっているのでしょうか。