キング・コング @東京国際フォーラム ホールA

KING KONG

期待にたがわぬ超超超傑作でした!
やはり21世紀最高傑作!
1933年版に最大の敬意を払いながらも、『ロード・オブ・ザ・リング』三部作を経た上での2005年ならではの作風になっていて、3時間8分があっという間でした。
とりいそぎメモを。


●コングは怪獣というよりゴリラでしたが、CGに微妙にストップモーション風?の動きも取り入れたりして、リアル一辺倒でないあたりが最高でした。
●恐竜がいっぱい出てきて、人がいっぱい死にます。
●鼻に骨ピアスをしたり死んだ魚の目になっている土人もいっぱい出てきます。しかもしょっぱなから敵意丸出しで、交渉の余地もなく脳天をぶっ潰されます。
●船乗りたちが谷底に突き落とされて、虫とかゴカイみたいなのに食われまくります。
●コングに捕獲されたアンがなんだかシェイクされて、悪夢のようなパニック感とスピード感が増して素晴らしいです。
●コングのだだっ子ぶりがかわいいです。
●1933年版・76年版では季節は明らかになっていませんでしたが、今回はクリスマス・シーズンだという設定(ということは1932年12月?)。アン・ダロウ(ナオミ・ワッツ)はあんな薄着で冬のニューヨークのエンパイア・ステート・ビルディングに上ったら死ぬほど寒いと思います。
●で、ナオミ・ワッツはすごくきれいに撮られていて、アン・ダロウ役に相応しい美しさです。ジェシカ・ラングみたいに知的障害者みたいな描かれ方もしていません。
●ジェイムズ・ニュートン・ハワードの音楽については、印象に残らないなーと思っていたのですが、ニューヨークでコングが見せ物になるときのBGM(1933年版コングのテーマ曲)で思わずわあああああっ!!!と来ました。
●エンド・クレジットの一番最後のところ(1933年版への謝辞が入るところ)でもスタイナーの曲が使われています。
●ニューヨークのアルハンブラ劇場はタイムズ・スクエアの、現在ヴァージン・メガストアがあるあたりです。架空の劇場の筈。
●最初のヒロイン探しのとき「フェイはどうだ?」「今RKOで撮影中です」「クーパーの映画か」という問答はリスペクトというか楽屋落ちギャグですが、一瞬マックス・スタイナーの1933年版コングの曲が流れます。
ヴェンチャー号の上でリハをやっている「船に女が乗ると迷惑うんぬん」というセリフも、もちろん1933年コングのもの。
●コングがクロロフォルムで眠らされた後のデナム(ジャック・ブラック)のセリフが1933年版と同じ!
●ニューヨークでの舞台挨拶も1933年版のセリフに、例の"アラビアの諺"を加えています!
●1933年版・1976年版ではコングは地下鉄をぶち壊しますが、今回のコングは今までより小さいので、地下鉄の高架に全然届きません。その代わり路面電車は壊します。
エイドリアン・ブロディ演じるジャック・ドリスコル(今回は脚本家という設定。鼻の穴が大きい)がやたらと失神します。
●予告編を見て、1933年版ではエンパイア・ステート・ビルディングのてっぺんの照明塔があるのに何で今回はないんだろう?と思っていたのですが、コングが手で吹っ飛ばしていました。納得。
●気になるところといえば、スローモーションが多かったところでしょうか。もちろんマイナスというほどのことではないのですが。
●あと前半のドラマ部分、アンやデナムの背後関係がよく判って面白いのですが、DVDになったらたぶん飛ばすと思います。


控えめに言って、見ないと死にます。
もちろんオリジナルを見ていない人にも超お薦めです!
12月14日(水)から先行レイトショー開始!
http://www.kk-movie.jp/