Mark Cotta Vaz『Living Dangerously - The Adventures Of Merian C. Cooper, Creator Of King Kong』(Villard刊)

1933年版『キング・コング』の共同プロデューサー兼共同監督であるメリアン・C・クーパーの伝記本です。
しばらく前に買ってつまみ読みしていましたが、400ページ以上あるのでずいぶん時間がかかってしまいました。
クーパーは1938年から『ウォー・イーグルズ』の制作に着手していましたが、ヨーロッパで第二次世界大戦が始まったことによる「映画どころじゃない」と空軍に入隊。
1941年に太平洋戦争が始まってからは中国・ニューギニアに駐屯、ラバウル攻撃に参加したり、1945年9月2日の日本降伏文書調印のときには戦艦ミズーリにいたそうです。
(噂されていた東京大空襲に参加したというのはデマのようです)
戦後は徹底的に反共を貫いたり、キングコングが彗星上で発見される映画を企画するなど、とにかく興味深いエピソード満載です。
ちなみにクーパーがフェイ・レイにホの字だったというのもデマだそうです。
著者のVazは『The Art Of Star Wars Episode II』の文章パートを書くという微妙な仕事もしていますが、えらく詳細なところまでリサーチしており、最後はイタリアで行われたコンベンションやフェイ・レイの死までカバーしています。
コングマニアは絶対必読!