IRISH ROCKその1

BELFAST BEAT

ゲイリー・ムーアのファンとしてはアイルランドのロック史について知っておかねばならないので、いろいろ調べています。
AERA in ROCK』のシン・リジィ記事でもちょっと触れたのですが、北アイルランドベルファストではマリタイム・クラブでヴァン・モリソン率いるゼムを中心としたR&B/ブルース・シーンがあって、数多くのビート・バンドが切磋琢磨していたのでした。
そんな中にはコークでロリー・ギャラガーが結成したテイスト、ベルファスト生まれのゲイリー・ムーアが一時期在籍していたザ・メソッド(後にアンドウェラズ・ドリームに発展する)などもありました。
で、ベルファストのシーンで活動していたビート・グループ達の音源を集めたのが1997年に出た『BELFAST BEAT / MARITIME BLUES』(Ace / Big Beat Records CDWIKD152)です。
このアルバムは60年代に出たコンピレーション『IRELAND'S GREATEST SOUNDS』にザ・ホイールズのシングル4曲+未発表6曲+USヴァージョン1曲を加えた構成で、ゼムの2曲、それからゲイリーが「リヴィン・オン・ドリームズ」で言及していたアリーキャッツの「Chicago Calling」も収録されています。
ちなみにロリーの『ライヴ・イン・アイルランド』に入っている「マリタイム」という小曲は、マリタイム・クラブでの思い出に捧げたものですね。
このクラブは1967年頃にエディ・ケネディという人に買収され、クラブ・ラドと改名。
地元のセミプロ・グループよりイギリスからプロを呼ぶようになって、ベルファスト・ビートは衰退していきました。
なおクラブ・ラドはゲイリーの「ビジネス・アズ・ユージュアル」歌詞にも出てきますね。
あまり治安がよろしくない地域にあったようです。
アイリッシュ・ロック史についてはもっと掘り下げていきたいと思います。